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ツー…
…やだ…涙が…
「えっ…。」
頬を伝う一筋の滴。
また瞳からこぼれ落ちるのを、ぐっと堪えながら玄関のドアを閉めた。
バタンッ
涙?
「急いで帰っちゃったわ。」
部屋へと戻ってきて貰った菓子箱をテーブルの上に置いて、残念そうな顔をする母。
「泣いてた…。」
「ん??なんか言った?魁ちゃん。」
「ううん、なんでもない。」
みんな気づかなかったんだ。あの人、泣いてた…
なんでだろう、すごく悲しそうな目、してたなぁ。
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