過去に置いてきたもの

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日が暮れるまでに、荷物の整理をすませるため、優美は自分の部屋へと向かった。 バタンッ あれ? 「ねぇ、母さん。今隣からドアの閉まる音しなかった??」 昨日まで空き家だった、その部屋から聞こえてきた音。魁は、思わず母に声をかけた。 「そういえば、さっき引っ越し屋さんのトラックが、ここの前に停まってたわねぇ♪」 母は、かごの中いっぱいにあった洗濯物を干し終え、ベランダから部屋の中へと入ってきた。 「今日は洗濯物、乾きそうだわ♪最近、雨ばっかりで困ってたのよねぇ~。」 「本当いい天気。でも…どうせなら部活の時に、これぐらい晴れてくれたらいいのになぁ。」
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