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少し歩いた場所に孤児院が一つある。俺は休みの日や 暇な時間ができると、いつもここに来る
親のいない子供達の集まっている この場所へ・・・
孤児院に入ると楽しそうに遊んでいる子供達が目に入 る。そして、そっちに向かって声をかけた
『お~い、また来たぞ~』
『あ!!優兄ちゃんだー』
すると全員が振り向き、駆け寄ってきた。一瞬で囲ま れ動けない状態に・・・
『今日は隠れんぼしようよ?』
『綾取りするのー』
『相撲だよ!』
『おいおい、俺は一人何だから一つに絞ってくれよ』
どうしようかな・・・全部やってあげたいけど時間もな いし・・・でも、このままだと喧嘩にもなりかねないし なぁ・・・
人気になりすぎるってのも困るな。こんなに要求され てちゃ身が持たないわ
苦笑いしながら考えてしまう。まあ、嫌じゃないから いいんだけど
『はいはい、そこまでよ!!優君が困ってるでしょ』
すると横にあるドアから女性が出てきて、救いの声を かけてくれた
その女性は、ここの院長だ。歳は教えてくれないから わからないけど、30前後?ぐらいと思う
院長の一言で渋々と子供達は散らばった
『ふぅ、また来てくれたんだね。いつもありがとね』
『いえいえ。俺が好きで来てるだけですから。こいつ らといる時だけが安らぎの時間だし』
並んで立っていた二人は軽く微笑んだ
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