平凡な日課

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キーンコーンカーンコーン チャイムが鳴ると授業が終わり、教室は騒がしくなっ た ふぅ、今から長いなぁ。顔は見せたことだし、またサ ボるか ダルそうに立ち上がると横から肩を叩かれた 『よ! またやっちまったな~。こっちは面白いし授 業が短くなるから助かるけどな』 『人事だと思ってコノヤロー』 こいつは俺の親友の宮崎友也(ミヤザキ トモヤ)。スポー ツタイプの明るい奴。入学当日から妙に気が合って、 学校で何かをする時はいつも一緒だ 『それにしても15回はやり過ぎでしょ。そろそろ記 録止めないとね』 更に逆から女の子の心配そうな声が聞こえてきた 振り向くと見慣れた顔があった ロングな髪を三つ編みにした彼女は俺の幼なじみで名 前は内海香織(ウツミカオリ)。よく説教をされる まあ、俺が悪戯するから何だけどな。委員長の立場と しては仕方ない 『ま、頑張るよ』 『一人暮らしで忙しいんだから少しは大目に見てやり なよ』 『駄目だよ、優は甘やかすと、すぐ調子にのるから ね』 キツイなぁ。でも事実なだけに言い返せない・・・ 『ま、俺はトイレにでも行って来るよ』 『あ、俺も行くわ』 そう言い、二人で教室を出て行った―――
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