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だから、本当の友達なんて
いなかったし、
そんなもの要らなかった。
でも、そんなとき幼稚園の
ぶどう組で出会ったのが、
さくらだった。
「はじめまちて。はるとくん。
なかよくちてね。」
さくらは、本当に
向日葵みたいに
よく笑う子だった。
でも、ある日。
僕はさくらに
「僕は、さくらちゃんを
お父さんにもお母さんにも
紹介しないよ?」
と告げた。
こう言えば、
みんな僕から離れていく
って知っていたから。
周りの人にとって、
お母さんやお父さんを
紹介しない僕なんて
不必要だったから。
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