紅葉と手紙

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月「素敵…ですか?」 美里「うん。」 美里ちゃん、ニコッと笑う。 美里「月は一日で退部したから、そうゆう経験はまだしてないでしょ?」 月「あ、はい…。」 美里「したいと思わない?その…素敵な経験。」 …したい? 月「あの…言ってる意味が、よくわからないんですけど。」 私が言うと、美里ちゃんはまた笑った。 美里「あはははは。やっぱよくわかんないか。 …じゃあ、単刀直入に言うよ。」 月「…え?」 美里「…部員全員の気持ちを、代表として私があなたに伝えます。」 美里ちゃんは、そこで言葉を区切った。 美里「もう一度、吹奏楽部員になって下さい。」 この時。 私が出した答えは、間違った選択だったのか。 未だによくわからない。 でも。 何かの為に、必死になって。 それで、何かが得られていたのなら。 決して、無駄な答えではないのだと思う。
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