前兆

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ラボのドアをしばらく見つめた榊はイスにゆっくりと座る。 「彼がそこまで言うとはねぇ………私も、別の方法はないかを探ってくるとしよう」 ----------- ピッ、ガコン。 ベテラン区画の自販機で飲み物を買うクレア。 「……………」 「いよっ!」 「!」 突然後ろから触られたのでクレアはその手を叩いた。 「な、何だよ?」 話しかけたのはコウタだった。 「コウタか…………」 安心したかのように座る。 「おいおい、何だよ一体。ちょっと傷ついたぞ」 「悪い悪い。お詫びに何か奢るからよ」 お金をコウタに渡して自分は飲み物の飲み口を開ける。 「へへへ♪ラッキー」 微笑みながらコウタは飲み物を飲んでいく。 「で、何か用か?」 「ん?あぁ、新しいバガラリーが出たから貸してやろうと思ってさ」 「またかよ…………」 コウタが出したDVDを貸りる。 「んじゃ、部屋に戻るわ!飲み物サンキュー!」 そう言ってエレベーターに乗って自分の部屋に戻っていく。
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