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「僕は、家族も住んでいる場所も、そして友人まで今の腐り果てた大都市に奪われてしまった。だから、僕の願いは大都市アスベルトに復讐するだけの力を得る事だ……」
アランは何も表情を変えずに答えた。否、表情や感情全てを心の中に縛り付けたのだ。
『フフフ、だがしかしお前は今死んでいるのだぞ?どうやって復讐などするつもりだ?』
声はアランの願いを嘲笑いながら新たな質問を彼にする。
「……そんな事は意図も承知さ。だから、あんたの力で僕を蘇させて、そして力もくれ」
この答えを聞いた時、声はアラン・バズクードに力を貸す事に決めた。彼は声の期待する答えを導き出したのだ。
『いいだろう……欲がある人間は好きだぜ童。貴様の願い叶えてやる!』
声が言い終わると、アランの前に黒い液体が入った小さなビンが置かれていた。
「これは?」
アランが聞くと、声は彼の問いに答える。
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