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「ここはどこだ?そして、あんたは誰だ?」
『俺はさっきのディスコードだ!そして、ここはお前の中だよ童……』
アランの質問に対して化け物は的確に答える。
「中だって!?そんな馬鹿な事が!?ありえ、」
『ありえないってか?』
アランは無表情ではいられなくなった。彼はまだ自身に起きた事を完全には理解できないでいた。だが、ディスコードの言葉は彼の言葉を遮り、さらに続けられる。
『この世には絶対なんてもんは存在しないんだぜ?童。あるのは何が起こるか分からない毎日と理不尽な選択のみ、それ故に常に人生ってやつは博打なんだ……』
ディスコードは言い終えると怪しげな笑みを浮かべ、アラン・バズクードに新たな選択を与えようとする。
『何が起こるか分からない毎日ってのは経験済みだよな?なら次は理不尽な選択を味わせてやるよ。二択だ……右か左の酒杯どちらかを選べ!』
ディスコードが言う。すると、手の形をした影が二本現れ、それぞれに酒杯が握られていた。
「その選択にいったい何の意味があるんだ……?」
アランは冷静に聞くが、彼の背中の冷や汗は、どんどん溢れ出ている。
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