1133人が本棚に入れています
本棚に追加
/136ページ
<チビ目線>
「おー、それで俺今日帰り遅くなっちまう…」
「いいよ。先に食っとくし。」
おっさんが仕事の都合で遅くなるらしい。
わざわざ電話までかけてくれた。
でも…
「チビ…ごめんな?」
「いいよ、仕事だし。」
強がって寂しさを隠してはいるけれど、本当は一緒に食べたい…。
「そこは、一緒に食べたいって言っとけ」
おっさんは、何時も言えない俺の言葉を代わりに言ってくれる。この前も、ずっと言えなかった好きを言ってくれた。だから、俺も少しは素直になってもいいよね?
「.......すげぇ一緒に食べたい////」
勢いに任せて、言ったのは良いけど…
会話が途絶え沈黙が羞恥心に変わる。
何でもいい。こんな時、黙らず喋っていて欲しい。
「はぁー、俺はお前には勝てねぇな。」
「どういう意味…」
「すげぇ可愛い/////」
ーーば、ばっきゃーろー/////////
電話越しに言ってくるなよ。会いたい気持ちが強くなって、逆効果だって。
「切る!!!!!!////////」
もう、無理だ…。
俺もおっさんに勝てる気しねぇーよ。
最初のコメントを投稿しよう!