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「ちょっと外の空気吸ってくるわ…」
そう言うとイヴは複雑な表情を浮かべながら出ていった。
「それにしてもここはいい家だなぁ…自分が住めないことが残念だ…」
そう言うと李雷雷はニヤッと笑ってポケットから通信機を取り出した。赤いボタンを押すと画面が空中に浮かび上がった。画面には銀髪の少し顔にシワがあるが、目の強さを失ってはいない女性が写っていた。
「こちら李雷雷、ついに目的の物を見つけました。」
「そう、それじゃあ早速ミッションを実行して頂戴。後処理は私達のほうでしておくわ。座標を送ってちょうだい。」
「了解。」
その女性はただ淡々と命令するだけであった。李雷雷はボタンを次々と押していく。
「今座標を送った、それじゃあこっちは早速仕事にとりかかるぜ。」
「失敗したら…わかっているよな?」
李雷雷の表情が少し曇った。そして搾り出すように言った。
「あぁ、わかってる。」
そういうと李雷雷は交信を切った。それと同時に亜夜女が紅茶をトレーに乗っけて持ってきた。
「あれ?イヴさんはどこにいったんですか?」
「…ちょっと…外に空気を吸いに行く言ってたわ。」
「そうですか!せっかく紅茶いれたのに…。」
亜夜女はみるみる萎んでいくように見えた。李雷雷は隙を伺っていた。
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