第1章-憎しみの町メゾーレ-

14/19
前へ
/24ページ
次へ
「先に飲んでようか。」 「そうですね!イヴさんには悪いですけど♪あ、ケーキ忘れてたんで持ってきますね。」 そういうと亜夜女はまたそそくさとキッチンに向かっていった。 その隙に李雷雷は亜夜女のほうのティーカップの方に、懐から取り出した速効性の睡眠薬を入れた。 その手つきは手慣れた物である。何度もそういうことを経験してきているのを示していた。 「お待たせ致しました!ケーキどうぞ!」 亜夜女は自家製という黄金色のチーズケーキを持ってきた。見るからに絶対美味しいやつである。 「どうもありがとう。」 「いえいえ♪」 そういうと早速亜夜女は紅茶に手を伸ばした 「かかったな…」 全身からじわっと汗をにじませながら、李雷雷の頬は微かに吊り上がった。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加