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「黒蓮せんぱーい」
この独特な甘ったるい声は間違いなく、俺の大好きな人の声ではない。
俺の横の席で顔を机にくっつけてるこいつは、佐藤。
俺より2つも年下だが、恋愛の師匠でもある。
「なに?」
「おれの素朴な疑問なんだけどぉー、銀斗さんと付き合ってどれぐらい?」
「何だよ急に、えーっと…半年とかその辺?」
「もうそんなになるんだ……ってことはやってんの?」
「…………何が?」
恋人同士のやってんの?って質問は、経験の浅い俺でもナニかは分かった。
「分かってんでしょ?」
佐藤の迫りに負けるのはいつも俺だ。
「……やってるよ?」
何でこんな恥ずかしい恋人との性生活を後輩に話さなきゃいけねーんだよ。
顔が熱い。
「へぇ…まぁそうだよね……銀斗さんデカそうじゃん?黒蓮大丈夫なの?」
何で佐藤が銀斗のあそこのデカさを知ってんだよ!
あっ、憶測か…
「大丈夫って…べつに普通だけど。なんで?」
「えっ、何でって…黒蓮、銀斗さんがハジメテでしょ?いきなりあんなのケツの穴に突っ込んで大丈夫なのかなーと思って」
「………は?」
俺のお尻の穴に銀斗のあそこ突っ込むの?
普通に考えて入るわけない。
て言うより、銀斗はそんなアブノーマルな趣味はないと思う。
つーか汚なくね?
「………あれ?」
佐藤は不思議な顔をしている。
「………………」
「………………」
お互いに沈黙。
え、何で?
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