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私が作るのは、ハンバーグやシチュー、餃子などごく一般的なものばかりなので、驚かれたこと自体にびっくりでした。
義母の作る料理は、おにぎりや目玉焼きなどとても簡単なものばかりで、良くて肉じゃが程度だったそうです。
それに見た目も味も微妙だったらしいです。
異国の料理なんて……と義母は否定していましたが、それは作らないのではなく、作れないだけみたいです。
拓也も昔は、私の料理を誉めてくれてたんですよ。
結婚してからは段々、感想を言ってくれなくなりましたけどね。
拓也を見ると、彼はもう食べ終えていて、ごちそうさまの礼もなく漫画雑誌を読んでいました。
義母は散々、悪口を言っていたクセに、出した料理は全部平らげました。
「ナナちゃん、無理して食べなくてもいいのよォ」
「うん! まだ、だいじょーぶ!」
「偉いわねぇ」
そして、食べ終わった義母が七海に喋りかけている横で、義弟の亮は静かに娘を見ています。
彼の口元が怪しく緩んでいるのに気が付いた時――再び、背中に震えがきました。
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