20/22
前へ
/267ページ
次へ
それから、七海が以前から欲しがっていたキッズ用のコスメセットとピンクのドレスをプレゼントすると、とても喜んでくれました。 義母には「化粧はまだ早いでしょう」とやっぱり、文句を言われましたが。 「拓也もそう思うでしょう?」 「……ああ」 義母の意見に同意する拓也にも少し、腹が立ってきました。 話も聞かず、いい加減に相槌を打っただけなんでしょうけど。 私が買ってきたプレゼントを否定するなら、代わりに貴方が買いに行ってよ、と思ってしまいます。 拓也はいつも「俺は仕事で忙しいから」と言い、家の用事は全部、私任せ。 それは私は専業主婦で、家事の一切が仕事のようなものかもしれません。 けれど、料理や後片付けを手伝ってくれたり、娘のプレゼントを一緒に考えてくれたっていいのに。 不安が解消されず、不満も少しずつではありますが溜まっていきます。 義弟がこの家にさえ来なければ、義母の文句や夫の態度にも、もっと寛容になれたかもしれません。 義弟を遠ざければ、義母に会う機会も減るでしょうし。
/267ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32745人が本棚に入れています
本棚に追加