始動の刻~日向編~

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聖堂以外なにもなかった。 突如背中に激痛が疾った。 ガスッ 「きゃあっ!?」 聖堂の中に飛ばされてしまった。 「カッ…ゲホ…」 (痛いっ…) 「あの子はっ…!?」 遠くで横たわっていた 「どうした?鬼ごっこは、終わりか!?」 「くっ!!」 妹を抱き寄せる 「はぁ…いつまで死体を抱き抱えるつもりだ!?」 「し……死体…?」 妹を見る 確かに冷たく、動かない 「そんな…!」 全身から力がぬける 「だから次はお前だ!!」 今までの思い出を振り返る いつも、どんなときも傍にいた妹 妹を壁に寄り掛からせる 「ごめんね…守ってあげられなくて…」 (お姉ちゃん…生きて!!) 「だから、お姉ちゃんがんばってくるね…!」 動かない妹に向けて微笑む 「私は…まだ…死にたくないから…」 断罪の神 アストレイアの像が持っていたホコリまみれの刀を掴む スゥッ 「来い!!」 私はもう逃げない 「最期まで足掻いてやる!!」
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