序章

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「ひっく、ひっく……。私ね、結婚式の最中に拉致されちゃったの……。」 「ほ、ほう……」 「よく判らないけど、お父様に恨みを抱いている人達の仕業だと思うの……。」 「ふむふむ……。」  やっぱり、予想通りの展開かぁ。  それにしても皮肉な話だなぁ、まったく。  親の恨みを買ったようなものだからな。 「私のお父さんの名前は、ノーヴィック・ラットスターと言います。」 「えっ!? じゃあ、お前まさか……!」  悪い予感というか、なんというか、ラットスター伯爵の娘を名乗っているっつうことは――。  
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