36人が本棚に入れています
本棚に追加
その頃榎本は――…。
莉玖の行動を見て笑っていた蓮に、見惚れていた。
(…あいつ男だよな…?なんで俺…。ま、まさか…!?)
榎本は自分の足元から、地面が抜け落ちていくような感覚に堕ちていった。
―…―…―…―…―…
僕と美雪が案内されて足を踏み入れた店内は、想像以上に煌びやかででもとても暖かい感じだった。
『ようこそCROWNへ』
僕らを出迎えてくれたメンバーの中に、榎本も混ざっていた。
「蓮、さっきの男の子もここの従業員だったんだね。」
「ああ、そうみたいだな。」
「美雪様、蓮様、どうぞこちらへ。お飲み物はお決まりですか?」
「えっと~♪何がいいかなぁ~♪」
「僕はカウンターで適当に飲んでるから、帰る時に呼んで。」
「蓮~、一緒にいてよ~!」
甘えた声を出して僕を引き止める美雪を振り切って、僕は1人でカウンターに座った。
最初のコメントを投稿しよう!