出逢い

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その頃榎本は――…。 莉玖の行動を見て笑っていた蓮に、見惚れていた。 (…あいつ男だよな…?なんで俺…。ま、まさか…!?) 榎本は自分の足元から、地面が抜け落ちていくような感覚に堕ちていった。 ―…―…―…―…―… 僕と美雪が案内されて足を踏み入れた店内は、想像以上に煌びやかででもとても暖かい感じだった。 『ようこそCROWNへ』 僕らを出迎えてくれたメンバーの中に、榎本も混ざっていた。 「蓮、さっきの男の子もここの従業員だったんだね。」 「ああ、そうみたいだな。」 「美雪様、蓮様、どうぞこちらへ。お飲み物はお決まりですか?」 「えっと~♪何がいいかなぁ~♪」 「僕はカウンターで適当に飲んでるから、帰る時に呼んで。」 「蓮~、一緒にいてよ~!」 甘えた声を出して僕を引き止める美雪を振り切って、僕は1人でカウンターに座った。
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