36人が本棚に入れています
本棚に追加
「…にしても、オーナー様子可笑しくなかったか?」
「こいつが見つめてたからじゃねぇの?」
可愛らしい男の子が不思議そうに言うと、榎本は何故か機嫌が悪かった。
「なんだ?嫉妬か?いくら綺麗でもこの人は男だろ?」
「んな事はわかってるよ!!」
背の高いがっちりした男の人にからかわれて、ムッとする榎本。
「僕は……。」
僕が言いかけたその瞬間――。
「あ~!!北斗ちゃん!!」
美雪が突然大きな声を上げた。
「!美雪ちゃんじゃないっ!」
北斗は美雪に気づくと、二人で手を取り合って喜んでいた。
「北斗、このお嬢さんと知り合いなのか?」
「…お嬢さん?あ、ああ~、この子はねぇ…。」
北斗が言いかけた瞬間、美雪が思い切り北斗の足を踏んだ。
「いっ…!!」
「おい、美雪…っ!」
僕は慌ててそれを止めようとしたけど、間に合わなかった。
最初のコメントを投稿しよう!