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真「は?」
神「儂は長く神をしすぎたじゃから神の器にふさわしい奴を見つけ儂の跡を継がせようと思ったんじゃ」
神は悲しそうに笑う。
神「別に無理をせんでも良い、お主が嫌ならまた別の奴を見つけるまで」
なんか………嫌だな。
真「神の器の基準ってなんだ?」
神「ん?」
真「俺、目の前で悲しい顔をされんの嫌なんだよな」
神「フフッ、器の基準は優しい心を持つ者、全てを愛せる心、そして、命に替えても守りたい者があるもの、これが基準じゃ、どうじゃ?全てお主に当てはまるじゃろ?」
………確かに当てはまる。
俺はみんなから『優しすぎる』とかよく言われたし、困ってる奴とか見たらほっとけないし、それに、妹を命に替えても守りたいって思ってたし。
真「………継いでもいいか?、神の座」
神「………あぁ、良いとも、儂は『ラトゥナ』と言う魔法世界の神をしている、今回はお主達のいる世界の神の許可を得てお主を呼んだ」
真「そうか」
神「早速神の交代をしようと思うのじゃが良いか?」
真「あぁ」
神の交代か……どんなのするんだろ。
神「フフッ、そんな顔をせんでも良い、気を楽にすれば良いだけじゃ」
真「……わかった」
気を楽に、気を楽に……。
神「参るぞ?《我ラトゥナの神、今この時より汝広野真に神の座を譲らん》」
光が俺と神を包む、なんかこの光は暖かいなぁ。
光は10分位で収まった、ちょっと長かったかな?。
神「これでラトゥナの知識、魔法の属性、ギルド等が分かるぞ」
真「あぁ、ありがとな神」
神「フフッ、これで儂もゆっくり出来るわい」
神の体が段々透けていく、あっそうか全ての神は神王様から造られた存在だからその世界に神は二人も必要ないんだ。
神「じゃぁの、真や良い世界を造っておくれ」
真「あぁ、横寿」
神「?」
真「あんたの名だ、神に名がなくては不便だからな」
神「そうか……ありがとの」
神は涙を流しながら消えていった。
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