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やっとたどり着いた愛しの我が家
彼は優しく微笑んだけど
私の抱えた果実を見てとても悲しい顔をしたのです
『いいかい僕達の子供はもうすでにこの世にはいないんだよ
この子達は本当のお母さんの元に返してあげなさい』
いつか真実がその牙と爪で私自身を引き裂いても
その暖かいやさしい果実をどうしても欲しかったの
神様私は許されぬ罪をこの手で侵してしまいました
『今ならやり直せる』
とあの人は言うけど
『無理よだってもう』
家の外で横たわるは酷くの女の亡きがら
傍らにはミルクの満ちた小さなガラスの小瓶…
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