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―2012/4/27PM0:49山城守第一高等学校2F―
「悠李ーー!」
まだ少し肌寒い春、俺は高2になった。
「ん?あー何だ、勇士か」
「何だとは何だ、失礼な奴だな」
このうるさい奴は仙田勇士、小3の時に転入してきたがそれ以来何故か親友になっていた。
俺とは違うクラスだがよくうちのクラスまで遊びに来る。
「お前進路どうすんの?やっぱ親父さんの後継ぐのか?」
冒頭で説明した通り、俺の家は農家だ。
「世間的には普通そうなんだろうけど、俺はさ、ほら」
「そういえばお前野菜嫌いだっけか、ははっ」
「笑うなこの野郎」
そういって爆笑してる勇士の腹を軽く押した。
「ごめんごめん」
勇士はヒーヒー言いながら反省の色が全くと言っていいほど無い謝罪をした。
「今日部活行くべ?」
「ん?あぁ」
言い忘れたが、俺と勇士はサッカー部に所属している。
勇士はCBで、俺はDMFをやっている2月にあった新人戦で俺達はギリギリ全勝した。
「そんでさー、冴島がさ…」
「悠李ー、ちょっといいか?」
「あ、先輩。いいっすよ、悪い勇士ちょっと待ってて」
「おうよ!」
「すんません、どうしたんすか?」
「今日の2年の練習なんだけど、…」
この人は山高のサッカー部3年部長の水野雅紀先輩だ。
爽やかで頭も良くて、身長も高く、しかもかなりイケメン
俺がこの学校で数少ない尊敬する人の一人だ。
「今日の2年の練習さ、咲乃に任せていいか?」
「え、マ、マジすか?」
「実はさ、ここ最近2年はたるんでるってうるさくてさ、自分が練習メニュー組むって聞かなくて、」
「それで?」
「そんでさ、悠李が許可したらなって言っちまったんだよ」
「別に俺は構わないんすけど、他の奴等が…」
この咲乃というのは、俺の幼なじみで、サッカー部のマネージャーをしている
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