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「!?っとまったっ!!」
自身に手を伸ばして掴もうとしたら、聖斗の手が俺の腕を掴み、慌てて起き上がった。
「おわっ!?…何だよ…」
(あぁ…、ダメだよなぁ。やっぱ…)
起き上がる聖斗の顔を見上げれば、恥ずかしいのか赤い顔が目に入った。
「えっと…その、ごめん…。は…恥ずかしい…。」
見つめる俺から、目をそらす様に俯きながら、ゆっくり手を離し、ぽつりぽつりと呟いた。
「…可愛い…」
(おわっ!?俺今っ…言っちまったよ)
その様子に、俺は無意識に思った事が、声に出ていた。
「かっ…可愛くは…無い。」
聖斗は赤い顔を上げて、恥ずかしそうに目をきょろきょろさせながら、小さな声が聞こえた。
(そこがな、そこが可愛いんだよ…)
こうゆうとこも、好きなんだよな。
俺はゆっくり起き上がれば、両手で聖斗の頬を包み込むようにふれた。
ピクリと肩を跳ねさせながらも、俺の方に顔を向けてきた聖斗に、微笑みを浮かべてから触れる程度の、口付けをしてやった。
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