583人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
午前の授業が終わり、昼休みに入れば屋上で、いつもの様に聖斗と昼食を食べながら、手紙を読んでいた。
「祈…女の子で、良かったなっ。」
聖斗が俺の顔を見ながら、嬉しそうに飯を頬張っている。
「あぁ…。」
(まぁ、嬉しいっちゃぁ、嬉しいか…)
そんな聖斗を見れば、次第に実感が沸いてきて、また手紙に目を向けた。
手紙には、“放課後に裏庭で”と書いてあった…。
そして放課後になり、裏庭へ向かうと可愛いらし女の子が、一人大きめな樹木の前に立っていた。
彼女の名前は、奈南月 藍羅(ナナツキ アイラ)で、少し変わってる名前だった。
「奈南月さん?初めましてぇだよなっ」
微笑みながら、相手にゆっくり近付いて、前に立って確認したうえで、頭を下げた。
「あっはいっ!!初めまして、奈南月 藍羅です!」
純情そうに、頬を赤らめながら、微笑みを浮かべられた。
「でぇ、話って?」
(あぁ…女の子って、普通に良いなぁ)
女子は初めてで、対処の仕方は微妙だが、必死に平成を装いながら尋ねた。
「あのっ、その…すっ好き…です。もし良かったら、…付き合って…もらえませんか?…」
恥ずかしいのか、先より更に頬を赤らめた、緊張しているように告白された。
最初のコメントを投稿しよう!