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俺は、新庄 祈(シンジョウ イノリ)。
高校2年の、れっきとした男だっ。なのに何故、“可愛い”とか言われなきゃなんねぇんだよ。
昔っから、親に着せ変え人形に、されてはいるが…。
嫌だろ、普通に…。ってか、何?“女じゃねぇ?”って、顔が女顔でそれかよっ!
そりゃまぁ、身長も…平均より低いよ?…158…が、いけないのかよっ!
「好きだ…、付き合ってくれ…」
(はぁっ!?何だよ…いきなりっ…)
そして、今日も男に告られる俺。
律儀にも俺は、呼び出されたその場所に行ったら、いきなり見ず知らずの男に告られた。
「…駄目か?…」
相手は不安そうな顔で、俺に言い寄ってくるが、はっきり言ってまじ困る…。
ってか毎日毎日、この学校には、男しかいないのかよ。
(はぁ…やだなぁ…、断るのも…疲れる…ん~…)
「あのさぁ、俺は男だぜぇ?何で、そんな事言えるわけぇ?」
少し間を置いて考えた末、何時も疑問に思う事を、相手に尋ねてみた。
「…そりゃ…その辺の、女より可愛いからなぁ…。」
(やっぱり…そこかよっ…どいつも、こいつも…)
照れたように言う相手を見て、問題は顔なのか?最悪としか、言いようがねぇ。
「…無理です。ごめんなさい。 申し訳ないという、気持ちを込めた様に見せかけながら、俺ははっきり言ってやった。ちゃんと、頭も下げたぞ。
(はぁあ…何で、俺が頭下げにゃあならん…)
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