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「んっ…よしっ、出来た。」
コンロの火を止め、器を出しお粥を移して、レンゲとお粥をお盆に乗せて二階へ。
「聖斗ぉ、出来たよぉ…」
(考えるな俺…)
聖斗との出来事を、必死で考えないように、自分に言い聞かせながら聖斗の前へ、かゆを運びゆっくり座り込み。
「あっありがとう。」
俺に微笑みながら、嬉しそうに言ってくる。
俺は、こんなに気にしてるのに…聖斗は、どうなのかが気になる。
あれ?何でだろ…、俺…気になるんだ?
「熱いから、気ぃ付けろよ…」
聖斗の様子を見ながら、軽く注意をし俺はソファーへ座った。
「うっうん…」
すでに熱かったのか、苦笑いを浮かべながら返事を返してきた。
そんな聖斗を見ながら、小さくため息を吐きその辺の雑誌を、読み始めた。
数分後俺は、時計を見帰る時間になっていたから、立ち上がった。
「祈…?」
立ち上がった俺に、寂しそうな声が飛んできた。
(げっ…やな予感…)
ゆっくり聖斗の方を、見ると…捨て犬のような顔で、俺を見ていた。
(あぁ…やっぱり…)
俺は肩を落とし、聖斗の頭を軽く、こずいてやった。
「また、明日くるから。そんな顔、すんじゃねぇよ…」
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