【入学式~番外前編・聖斗~】

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 先コウに一言言い、俺は険室へ向かった。  保険室に着き、保険医に話しをし、祈をベッドへ寝かし、布団を掛けてやった。 「先生…」  そして俺は、保険医に話し掛けた。 「ん…何だい?」  男の先生だが、他の先コウより、俺達学生の話を聞いてくれる。 まぁ、良い先コウなんだ。 「祈…鴫野ってさぁ、ただの…貧血だと…思う?」  椅子に腰掛けながら、不意に気になり質問を投げ掛けた。 「まぁ、人それぞれですから…。彼は何か悩みでも…、あるんじゃないですかねぇ。断言は、できませんが…。」  苦笑いを浮かべながら、答えを返してくれた。 「…そかぁ、あんがとっ先生っ。」  俺は微笑み返して、立ち上がり祈のベッド脇の椅子に、座り直した。 (祈…)  心の中で、名を呼び前髪に触れ…そっと、頭を撫でた。 (あっ…俺寝て…)  気が付くと、知らぬ間に…寝ていた。 「んっ…」 (祈…まだ、寝てるか…)  躰を起こし、祈を見つめ微笑みながら、そっと頭を撫でてから、立ち上がった。
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