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とうとう今日、おれの姉貴はジルさんの元に行った。今時魔法の修行ってのはふつう、父さんが教えるものじゃないのかよ。…そもそもおれは魔法が何のためにあって、何のために使うのか全く分からない。
人々が生活するためか?
便利に暮らしていくためか?
分からない。
父さんが偉大な魔法使いと呼ばれる理由も分からない。
使い魔だって見せてくれたことないし、本当に偉大な魔法使いなのか?
それに姉貴が好きなフォース・ガーデン史…
ただのおとぎ話じゃないのか?もともと四つに分かれていて、誰かが勝手に作り上げた話に聞こえる。
おれは、何か間違っているんだろうか
―コンコン。
「グラックス、話がある」
ガチャ
「何だ?」
「お前の出発の日だ、いつにする」
「いつでもいいのか」
「いいぞ?」
「…明日」
「なんだ、早いな。さてはお前も早く教わりたくなったな?」
「別にそんなんじゃない」
バタン
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