16人が本棚に入れています
本棚に追加
――――――
12年くらい前の2000年。TUNAMIがオリコン入りを果たし、世界が新たな年を迎え、ガメラがゴジラを撃退し、世間がお祭り騒ぎに精を出している頃にソレは突然現れたとされている。
極東と呼ばれていた地域を中心として3歳から18歳までの子供たちが奇妙な現象を起こすようになったのだ。
ある子供は空を飛び、とある子供は炎を自在に操るようになった。
それはまるで行き過ぎた科学を見ているような『能力』だったと当時を振り返った親たちは口をそろえてこう言う。
子供たちが化物になってしまった、と。
――――――
「一応、お前は俺の友人なんだ。だから」
「俺に対してなにもしないってか!なら俺は何もできねぇお前の軟な背中に」
嘘だ。実際には痛くて動きたくないだけだ。
「突き立てて」
それでも、まだ殺されてやるわけにもいかないので。
「そのまま捌いてアジの開きみてえに吊るしてや――」
前進。くちゅりと濡れた音がしてナイフが抜ける。痛いがそんなことは問題じゃない。
「――はっ?」
呆然とするヤツの股間を握り、力一杯握る。背中に痛みが走るが些細なことだ。
手に濡れた感触。目の前のヤツは泡を吹きながらこちらを睨みつけていて、不愉快だった。
手を放し、軽く胸板を押してやる。腰砕けになった野郎の顔に蹴りを叩き込んだ。
「獲物を前にして舌なめずりをするのは、三流だよ親友。」
最初のコメントを投稿しよう!