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本当はもう一蹴りしてもいいところだが、これ以上やると死にそうなので止めておくとしよう。
飽くまで、“親友”だから。
政府の犬になろうと、俺を殺す身になろうと、昔からの親友である。
俺が非人道的で、薄情で、冷徹で、外道で、相当のアホだったのなら、今頃こいつは死んでいる。
俺は人間だ。能力が芽生えようと、犯罪者のレッテルをつけられようと、まるで、ゴミクズを見るような目で見られようと、俺は人間だ。
だから情け、心といったモノ、形に現れないものを持っている。
だから俺は殺さない。人間が人間を殺すという行為、即ち、愚行をするほど、俺は暇じゃない。
ほら、また――
「見つけたぜ。犯罪者。死ね」
唐突、何者か(大体は政府の犬)は俺の後ろをとり、のしかかって、マウントポジションをとる。
背中にフニフニすんのあたってけど何か質問ある?
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