第一章

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それにしても… 盗撮までしちゃってるのか。 C組17番笹嶋あんず、恐らく敵に回すと厄介な人物…っと。 私は頭の中でこっそりメモをした。 「…この写真、私のパソコンに送って貰えますか。」 見て見ぬフリを決め込んで、私は続けた。 この後まだ一人いるので、あまり待たせてはいけないと思ったのだ。 …盗撮はいけないって、本当なら諭すべきなんだろうけどね。 しかし私は先生でも親でもなんでもない。やっていることもやっていることなので、言える立場も無かった。 笹嶋あんずがメールを送り、それを確認したので、 「では、今日教えて貰った内容を元に、三日以内には結果をお知らせします。」 と伝え、終わらせた。 「ありがとう、佐藤さん!結果、待ってますね!」 花の咲き零れるような笑みをこちらに向け、彼女は去っていった。
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