1人が本棚に入れています
本棚に追加
主に依頼を受けるここ…第二放送室は防音になっているし、なにしろ「第二」なので人の出入りがほとんどない。
だからちづるは結構気に入っていた。
ちづるの通う羽山高校は、なんというか…無駄に広い。
ひとつひとつの教室も中学に比べて広く感じるし、何より空き教室の数が多いのだ。
昔はもっと生徒を多く採っていて、部活も同好会も沢山あったそうだ。
放送部も「放送部」と「放送同好会」で分かれて放送時間を奪い合っていたとか…
今はひとつなので、この第二放送室が余った、ということだ。
よくわからない変な部活やなんかもあったらしい。
「色鑑定部」なんてのも、あったのかも。いや無いけど。
みつきが去ったあと、少ししてドアがノックされた。次の依頼者が来たようだ。
「あのぅ…佐藤千鶴さん、ですよね?」
私はにっこりと笑ってそれを出迎えた。
最初のコメントを投稿しよう!