幕間

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「フラン。お前が入ると話がややこしくなるから止めろ」 「わかったよ、フェリス」 フェリスは赤髪が特徴的だ。 「ていうかさぁ、早く始めようよー。疲れたし」 「疲れてはないけど、……ヴェリナの意見には賛成」 若い女二人の声が"報告"の進行を促す。 「私もその意見には賛成だ、と同意せざるを得ない」 「僕も同意です」 「なんかわたくし達が悪い、という雰囲気になってますわね……」 「チッ、だったらお前が司会しろよ、あべっち」 「はいはい、わかりましたよ……」 司会役の男は書類を片手に立ち上がり、口を開く。 「先ずは、……『奪ウ者』からお願いします」 「メンド、……簡単に言うぜ」 男は書類も見ずに報告を開始する。 下卑た性格でもやはり相応の能力を持ち合わせているのだろう。
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