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あれから数日。 夜儀は何日も眠り続けた。 怪我の具合が酷く、発熱する日が続いたが三日ほど経ったある日ようやく意識を取り戻した。 「……ようやく目覚めたか。」 傍らに座る男に視線を移し、目を伏せる。 「………まさか、このような場所で貴方にお会いするとは思いませんでした。 ……鶉火様」 「…それは私の台詞だ。……麻宮様がお出掛けになった次の日の朝に呼ばれたかと思えば、既に怪我だらけのお前がいたのだからな」 鶉火の言葉にピクリと肩を揺らし、あの時の自分の姿を思い出す。 血と体液にまみれた自分。枷が付き、明らかに暴行を受けた痕が残る体を見られたと思うと無意識に体が震える。 「……心配ない。応急処置は我がした」 不意に響いた低い声音に顔をあげる。 「麻宮様」 戸を開き室内に入る麻宮に低く頭を下げ、後ろに下がる鶉火。 「鶉火、ご苦労。もう、下がってよい」 「御意」 麻宮に促され、鶉火は立ち上がると一瞬夜儀に視線を移した後、静かに退室する。 麻宮と夜儀の二人だけになると部屋は静寂に包まれる。
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