24人が本棚に入れています
本棚に追加
「いいか?合図したら口を閉じ、真っ直ぐあの光目掛けて走れ!」
指を差した方向は、湖のある方向
恐らくは虫たちが輝き、光っているのだろう
「追っ手に…見付かりそうなら、湖の中へ隠れろ 行けっ!」
ドン!と背中を押され、リイナが走り出した
レインは何か呪文を唱えると、手から光が放たれ
十字架のネックレスを首から引き千切り手で握り締めるとスッと剣が生まれる。
リイナは、その姿に目を奪われる。
少しだけ遠くに走ったものの
気になって立ち止まり、その姿を目にしたのだ。
剣を生むほどの霊力、年齢はさほど変わらないのに羽根の大きさは大天使…
彼は一体何者なのだろうか?
「久しぶりだな、レイン・バスタード」
大天使の一人が声を掛ける
それも、とても憎しみを持ったような視線を向けていた。
「あんた、まだそんな所で罪人追っかけまわしてるのか」
その会話がなされる中、大天使の周りには4人の兵隊が現れた。
ザッと、草木が二人の霊力に反応して揺れ動くと
兵士達が武器を手にレインに襲い掛かる。
それをひょいひょいとあしらって、会話を紡ぐ
「あんた俺を逃がしちまって降格したんじゃねーの?」
「黙れ!」
「ハイハイ、黙りますよっと!」
最初のコメントを投稿しよう!