プロローグ

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政令指定都市から10数キロはなれた、ベッドタウンの一角。 市街地のほぼ中心。 荒れ果てた病院と老人ホームが、幽霊屋敷のごとく、 蔦に囲まれ、雑草の中でひっそりと佇んでいる。 かなり広大なこの土地を、簡単な柵で囲っているから、時折、近所の子どもが入って遊んでいる。 今にも崩れそう。 実際に、ここに入って怪我をすることも、屡々だった。 足を挟んで、爪が剥がれたり、打ちつけた様な痣が出来たりと 不気味でならない
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