プロローグ

9/10

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
沖縄某所 某研究施設 「――斥候から連絡来ましたー。目標を確認したそーです。警備も想定通りの規模だってー」 「比較的新しいのが三機にお古が五機、前情報通り……それにしても、たかが二機の試作機に大袈裟な事ですね。というか、そもそも自衛隊機じゃないのが気になるな」 「あ、そっちは確認取れました。例のPMCだそうです。自衛隊機は見当たりませんね。いるのは装甲車だけだ」 「……大袈裟なのか、侮られているのか、それともあれを考えた連中が間抜けなのか、どれだろうな。仕事がやり易いのは助かるが、よもや、AMWで奇襲をかけられることを想定していないのか」 「一昔前のテロ屋はUAVを使い……それが今や、テロ屋がAMWを運用するのは当たり前、ですからな」 「そういえば、守ってる物だってトテツモナイ奴なんですよねー? それも私たちの今までの常識が変わっちゃうよーなの、いいなー公的機関の特権」 「だから、今からその特権の恩恵を頂きに行くんだろうが」 「それにしても、戦争は替わったとは、良く言った物ですね」 「替わらなくて良い物なんて数えるほどしかありゃーしませんって、そのために我々が行動するんでしょう?」 「変革の為に私らが有効活用しなくちゃーって奴? 私良く解んないや」 「お喋りはそこまでにしておけ、作戦を開始する。我々が障害を排除しますので、先生は逸早く目標を確保してくださればそれで結構。後始末と荷運びはバイトに任せます。以後は合流地点でお待ちしております……御武運を」 「承りました。では私は先に行かせて貰います――隊長様、くれぐれもお気をつけて」 「はい。新人類の革命の為に……行くぞ」 「了ー解、新人類革命の為に」 「革命の為に」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加