恋のぅた+.゚

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大きな盛り上がりを見せた数時間前の文化祭が嘘のように、 今みんなはせっせと片付けに励んでいる。 もちろんあたしも―… 片付けが終わると解散になり、 何人かは残っていたけど、ほとんどが帰った。 美潮にも『帰ろう』って言われたけど、 なんだかあたしは、まだ帰りたくなくて、まだ教室にいる、と答えた。 美潮は、今日が塾だったみたいで先に帰った。 あたしは、べランダに出て、 また空を見上げた―… 夕暮れ。 秋―… 空は赤く染まり、 なんだか1年のころ、同じように外に出て、 泣いた日がよみがえってきた。 あの時、涼が柔道着姿で来てくれたんだよね―… そんなことを想っていると.. ガラガラッ.. いきなり教室の扉が開いた―…  
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