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―――真新しい紙に、現在は確認されていない種族説明が載っている……
夜吸血鬼族(魔種)
現在、吸血鬼族は現存していない。
その代わりのように夜吸血鬼族が存在している。
太古の昔、一時期の平和の時代に最後の吸血鬼族と交わった夜人族の間に生まれたとされる種族である。
この種の出現には多くの生物学者が頭を悩まされている。
まず夜人族と交わった場合、生まれるのは相手の種族である吸血鬼族の筈が、新しい種族が生まれていることである。
また、新しい種族ならば、ハーフ種を産める人間族と交わったのでは、と考える学者もいるが、ハーフ種は世代を重ねるごとに血が薄れるため種族としては生まれない筈である。
更に、夜人族と吸血鬼族が交わって奇跡的に生まれた種族と仮定しても、双方の特徴を受け継ぐ筈が、夜吸血鬼族は双方の弱点を克服し、更に歪んだ夜人族の特徴を受け継いでいる。
まず、日の光が天敵では無くなっており、弱体化する事もなく魔力を散らされる事もない。苦手意識はあるようだが、慣れると耐性が出来るらしく、日向ぼっこが趣味と発言する個体もいる。
ごく少数であるが、太古から伝わっている『最後の吸血鬼族の女性と一人の夜人族』と言う、伝記の一部が間違いだと主張し吸血鬼族は男で相手は淫魔族で、生まれた子が変異種だと唱える生物学者も居るが、それは間違いだろうというのが一般論である。
そして他種族と交わった時、生まれてくる子供は必ず夜吸血鬼族であり、他種族を生ませる夜人族の特性を歪んで受け継いでいるのだろう。
夜吸血鬼族の特徴としては、夜のような黒い髪にルビーのような紅い瞳、鋭く伸びた犬歯である。
また、身体能力も高く魔法も闇属性のみしか使えないが、とても強力である。
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