第一章・想われる力【Ⅰ】

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赤く照らされ、人通りの多くなる時間帯の街の中を、ショートヘアーで少しぽっちゃりした女性が歩いている。 彼女は、手に持った紙切れと周りを見比べている。 両隣に高いビルが立っていて、まだ明るい時間にも関わらず、薄暗くて、重い空気を感じさせる空間となっている路地の中へと、彼女は入って行った。 彼女が路地の突き当たりまで行くと、薄汚れた小さなビルの入口が現れた。
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