理想の主人公像、其の弐

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前回の事件から二日が経った。 あの件で俺は感じた。必要以上に必要性を感じた。 そう。 主人公たるもの、俺を引き立たせる仲間は欠けてはならない! と。 しかし、今俺は中学生だ。 今からぼっち共を集めてグループを作ったところで、理想の仲間が集うとは思えない。 最低限、ツンデレとお嬢様とクーデレといじられキャラは必要だからな。 あとはお好みで関西弁とか、できれば一昔前の主人公のように博士系ポジションのキャラも欲しい。 欲張るならダルそうな教師とか、ロリ校長とか。そういうモブにも目を向けていきたいと思ってる。 よっしゃ! 燃えてきたぜぇぇぇぇっ! 「気合い入れてるとこ悪いけど、お前……びっくりするぐらい短絡的だな」 「やかましいわ」 俺の思慮の浅さを咎める、ちょっとイケメンなこいつの名は渋井丸拓男。 最初から灰原的ポジションを確立している、オイシイやつだ。 「やあこんにちは。僕の本当の名前は篠田宗志(シノダソウシ)。惑わされないでね」 「なぜ俺が嘘を教えたとバレた!」 「やっぱりか」 と、まあこのように、灰原ポジと言うだけあって、この男は少々勘が良い。 実際、俺の持っている数々の秘密兵器の四分の一はこいつのおかげで手に入ったと言っても過言ではない。 て、これ博士ポジじゃね?
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