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夏祭り。
夏祭り
溢れる
人ごみ
沢山の提灯の灯り
紫の浴衣に
ピンクのグロス
ん?
甘い香りだ
すごく甘い……
そして可愛い
冷たいビールを買って
人ごみの中歩く
カランコロン鳴らしながら
スマートボールの
おばちゃんの声が
聞こえる
暑いと言うから
うちわで扇いでやる
君は飴細工の前で
立ち止まり
一心不乱に見つめてる
三歳児のような瞳
職人は見事にウサギを作った
食べたいな……
君が言う
やめた!
リンゴ飴!
君が言う
手を引っ張られ
リンゴ飴を探しに
しばらく歩いたが
彼女は
ドラえもんカステラで
納得した…
なんだよ
いいけどさ
暫く君は
黙って歩く
食べると大人しい
祭りの場所から離れると
河原で一休み
落ち着いて
君に話し掛けようとした時
君はドラえもんカステラを
まだ頬張ってた
その君の
三歳児のような瞳に
純粋な瞳に
僕は
心奪われた
あの夏祭り
浴衣姿の君。
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