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俺達は準備をして、輸送ヘリに乗り込んで既に出発していたころだった。
「田中隊長!死なないで下さい!」
「隊長!隊長!」
輸送ヘリに横たわっていた俺の周りには隊員A、Bがいた。
そして熱心に俺の心配をしてくれていた。
そのとき旧友たちは輸送ヘリの真ん中で昔の話を始めていた。
「へぇー昭平は幼稚園からの知り合いなの、あいつと」
「はい、昔から正義感が強いやつで金持ちっていうだけでいじめてくる連中から守ってくれてましたよ。でも相変わらずボールには弱くて…かたきやドッチボールはいつも当たりにいってましたよ」
「ふーん、であいつの乗り物酔いはいつからなんだ?」
「あー琢磨くん。長くなりますよ、その話」
「いいよ」
「体質です。幼稚園の頃からできるだけ乗り物に乗るのは避けてました。」
「あら短い、おーい田中ーそーなのかー?」
「そ……う…………だ」
これが俺の遺言になるかもしれない。
死んだらお墓作ってほしいな…
そんなありえないことを考えてるうちに目的地に到着していた。
そして俺はヘリから降りて猛ダッシュでトイレへむかった。
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