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「あーあ、見つかっちゃった……」
「スプーン当たったよ、痛い……」
茂みの中からルイとルカが出てきた。
ルイのほうは頭をさすりながら先ほど投げた銀のスプーンをもって桃縁眼鏡を睨みつける。
「さあ、答えたわ。さっさと教えなさい」
「ぶるぁぁあああ!!
でたっす!!!ネコ耳ロリにウサ耳ショタ!!!
あぁ、萌えるっす!!ってか萌えるっすぅうう!!」
桃縁眼鏡は取り乱すいちこの背中をバシッと丸めた世界地図で殴りつけた。
「取り乱して悪かったわね。さあ、はやく教えなさい」
「どうする?ルイ」
「どうする?ルカ」
「教える?」
「教えちゃう?」
クスクスと笑い二人をちゃかす二匹に苛立ちを隠せない桃縁眼鏡。
一方のいちこはその横でハァハァと息を荒げている。
「クスクス……アリスの場所」
「クスクス……教えてあげる」
「それはね、湖」
「涙の湖」
「涙の湖?」
桃縁眼鏡が問いかける。
「そうだよ。だけど、泳げないの」
「涙の湖は、自分意外の涙の湖は泳げないの」
「これ以上は教えない」
「自分で探して行くんだよ」
「がんばってね、クスクス……」
「がんばってね、クスクス……」
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