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「え?」
「ブッチー笑ったすか?」
「笑ってないわよ。誰がこの状況で笑うのよ」
「sonoくん……」
「フフッ…………ごめん、
こみちゃん。俺」
「まじっすか……」
「あなたね、アリスッ!!」
「嘘……」
こみはうろたえ後ずさった。
一歩、また一歩……
「嘘だぁあっ!…ッ!!」
「危ないッ!!」
ザパァ!!!
こみの足が一つの湖に入ったと同時に、
飲み込まれるようにその身体は湖に吸い込まれた。
「わぁぁあああ!!
こみさぁあぁぁああん!!!」
「大変……この湖は自分のもの以外誰も泳げないの……!」
「あわわわっ……やばいっす……
一大事っすぅぅうう……!!」
焦るいちこと桃縁眼鏡の目前で、湖の中でもがくこみ。
こみの指先が水面から消えようとした時、
「……!」
ザパァッ!!
「sonoさん何してるっすか!!」
「馬鹿、アリスよ!」
「アリスだとしても泳げなかったら意味ないっす!!無茶ぶりっす!!はやく戻る…………っす」
いちこの声から徐々に勢いが消えた。
それは、
sono……アリスが、涙の湖からこみを救い出したからだ。
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