第二章

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少し悲しげな顔をしながら君は話した。 「僕たちは双子の姉弟だよ。リン姉さん。……リン、会いたかった、ずっと君を忘れた日なんて無かった。」 君との記憶が甦る。 何故私は今まで忘れていたのだろうか。 急に涙が溢れ出す。 『……っレン』 涙をボロボロ流しながら君の、弟の名を呼んだ。 「……リン。おいで」 微笑みながら君は腕を広げる。 『レン…』 レンの腕の中に踞る。 「…会いたかった、ずっと会いたかった」 泣きながら話す君は昔と同じ君だった。
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