出会い

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6月の終わりの雨の日。 私は憂鬱な気持ちを抱えながら歩いていた。 そして目の前の青信号が点滅し始め、慌てて渡ろうと走りだそうとした時だった。 歩道を渡って来た男性とすれ違った瞬間、その男に肩を掴まれた。 「レイ!」 えっ? 私は馴れないヒールにバランスを崩し何の受け身も取れずそのまま地面に倒れ込んだ。 うそ… 濡れた地面に倒れたせいで服は汚れ、降り続く雨に全身を打たれる。 しかも倒れた時についた掌が痛む…。 呆然としていると私の肩を掴み転ばせた男が「大丈夫か?」と声をかけてきた。
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