第二講:科学技術

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このラストを解決する手段を考えるにあたって、私が考えたのは、テラフォーミン グ技術にほかならない。テラフォーミング技術とは、他の惑星を人が住めるように改造 してしまう技術の総称を指す。現在の段階では、火星がもっとも地球から近く、探査衛星を 使って調査しているような段階である。また、人が一定の状態で生きていけるかどうかの コロニーテストも行われていると聞く。コロニーテストとは、一定の条件下で、外部の援助 を受ける事なく、人が生きていけるかどうかのテストとなる。わかりやすく言うなら、 完全に閉鎖された建物等で、道具から食糧ほぼすべてを自給自足し、人が生きていけるか どうかのテストと、いえばわかりやすいだろう。 ラストを証明するには、それだけ科学技術が発達している必要がある。 つまり、このラストを証明するには、人がテラフォーミング技術を確立していた、と仮定 しなければ、証明することができないのだ。 勘違いされては困るのが、生物が生きていくのに必要な酸素は、何も植物のみが生産できる ものではない。植物よりも生産量が多いのは、他ならぬ海の存在が大きい。 しかし、ラストの段階では、マシンの基地で大半の酸素を生産していたことになっている。 最後の酸素が欠乏し、人が死にかかる描写がある、ということは、海の酸素生産能力も失って いたからにほかならない。海を瞬時に修復し、さらに即席で植物が成長するようなことは、 恐らく不可能であろうと思う。事実、運営もこれはご都合主義とは認めている。 不可能で終わってしまっては、問題なので、可能にするには、瞬時に環境を激変させる技術が 必要となる。また、ラストの段階では、植物等の種子が降り注ぐとある。 以上の内容を正当化するには、このように仮説を立ててみる。
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