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「はぁ…!はぁ…!はぁ…!」
吹雪が居なくなってから1週間。俺は守護霊の乾弼と一緒に神社の裏にある雪女山で修行をしている。
修行と言ったら何か古臭い感じになるが、スポーツをする為に体を鍛えるのとは訳が違う。
{もうかれこれ3時間は走りっぱなしではないか。少しは休んだらどうじゃ?}
俺が山道を目的地もなく走っていると、乾弼がそう話し掛けてきた。
俺は強くならないといけないんだ。吹雪を守る為に……俺の弱さがあいつを泣かせてしまった……
{……ふむ。気持ちは分からんでもないが時には休息も大事じゃぞ?疲れた身体では身に付くものも身に付かん}
…………そうだな。
俺は乾弼に宥められたところでちょうど川岸に来たので、休憩の為に脚を止めた。
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