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菊地は暫く、笹倉の装備品の数々に見とれていた。
(く…、ドラクエのプラチナシリーズより、大迫力だぜ。)
「何を見とれてるんだ。テメェそんなキャラか。ガチホモ野郎。」
「なっ…!ち、違う!。あまりにも笹倉の装備品が欲しくて見てたんだ。決してヤツの、肉体になんて、興味ないからな!。逆に想像したら、吐き気がするわ!」
「分かった分かった。初めてみる保健体育の参考書(女体満載)に興味津々なのを隠す小学生みたいに言うな。」
一連の会話は、笹倉に筒抜けであった。谷川が目線を笹倉に戻すと、何だか目だけ異様に笑ってない状態だった。
「…。ようこそいらっしゃいました。どうぞ、其処へお掛けください。」
あくまでも、目の前で、自分の装備品がどうとか、肉体がどうとか言っている失礼極まりない二人組の若者に、大人の余裕を見せようと、笹倉は、目、以外に笑みを作り二人を案内する。
笹倉にしてみれば、本来この時間に会うのは大手医療機器メーカーの『glory』である。病滅菌、HWに関係する大切な話がある。
(向こうが寄越してきたのは、こんな変人共だが関係ない。必ず商談をまとめて、HWの培養効率アップを成功させてやる。)
目の前の変人共が、いかにも探偵らしくない探偵と、気付かないまま…。
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